第4回 撮影の技術(オーロラ撮影編)
「南極へ行ったら撮ってみたい」と思う風景の一つに、オーロラが挙げられると思います。写真は、カメラのセンサーに適量の光を取り込むことで記録されます。光の量が少ないと真っ黒に、多すぎると真っ白になります。 オーロラや星空など…
「南極へ行ったら撮ってみたい」と思う風景の一つに、オーロラが挙げられると思います。写真は、カメラのセンサーに適量の光を取り込むことで記録されます。光の量が少ないと真っ黒に、多すぎると真っ白になります。 オーロラや星空など…
初代の国立極地研究所があった板橋キャンパス(1973年創立)は、狭いながらもアットホームでまだ昭和の薫りが残る場所でもあった。その頃の職場には大学山岳部等出身のいわゆる山男がたくさんいた。2009年までの15年ほどを、若…
シリーズ最後にご紹介するのは、Yamato-86789隕石で、これは第27次南極地域観測隊により南極やまと山脈付近で発見された真っ黒な炭素質コンドライトです。これまでの2回とは異なり見た目は地味な隕石ですが、私の学生時代…
ここまで、極限環境下で液体の水を求める「いきもの」たちの姿を紹介してきました。今回はさらにとんでもない環境、南極の氷床の底をご紹介します。 日本の37倍もの面積を持つ南極大陸は、最大で4,000メートル、平均で2,000…
前回は望遠レンズの圧縮効果を利用した撮影の紹介をしました。今回は広角レンズを使用した写真です。広角レンズは広範囲を写すことができ、遠近感は望遠レンズとは反対で強調されます。遠くのものは小さく写り、近くのものは大きく写るた…
若いときは、いつも自分が中心で、人生が、いろいろな人のお陰で成り立っていることなどには、まったく気づいていなかった。南極でもそうだった。南極には何度か来ていたが、越冬隊長をやるまでは、自分自身の狭い研究課題について考える…
前回は肉眼で見て美しい暗緑色の火星隕石をご紹介しましたが、今回は顕微鏡を覗いたときに“映える”普通コンドライト隕石のお話をしたいと思います。宇宙空間から飛来する隕石には様々な種類がありますが、その中でも普通コンドライトは…
低温のため液体の水がほとんど存在せず、極度の乾燥環境となっている南極の露岩域。短い夏の間に供給されるわずかな雪解け水も、沈まない太陽に照らされてあっという間に蒸発してしまいます。こんな環境に暮らす「いきもの」にとって大切…
今回は撮影技術のお話です。この写真の撮影場所は、ルンドボークスヘッタという昭和基地より南方に約100キロメートルの位置にある露岩域で、南極氷床の断面が見えるのが特徴です。64次隊の地形チームが丸湾大池の湖底の堆積物を採取…
2009年、国立極地研究所が東京都立川市に移転するとき、厳重に施錠された板橋*1の観測物資の倉庫から大量の水銀*2が見つかった。この水銀がいったい何のために使われていたのか、しばらく謎であった。 多くの自然科学、特に地球…
私は広報隊員として「観測隊の活躍」を中心に南極での出来事や自然風景を撮影してきました。上の写真(TOPの写真)は、パッダ(リュツォ・ホルム湾の、白瀬氷河の近くにある小さな島)で行われた測地観測に同行し、GNSSの動作確認…
流れ星として地球に届けられる隕石は、私たちが手に入れることができる宇宙からの貴重な贈り物です。南極隕石ラボラトリーは、世界有数の隕石キュレーション施設として、総数1万7,000個以上の南極隕石コレクションを誇っています。…