
氷を砕き、南極へ —— 砕氷艦「しらせ」元艦長が語る航海の記憶
海上自衛隊が運用する砕水艦「しらせ」 ー「しらせ」は海上自衛隊が運用しているのですよね?まずは自己紹介をお願いします。 海上自衛官として勤務している齋藤一城です。現在(2025年7月時点)、砕氷艦「しらせ」の艦長を務めて…
海上自衛隊が運用する砕水艦「しらせ」 ー「しらせ」は海上自衛隊が運用しているのですよね?まずは自己紹介をお願いします。 海上自衛官として勤務している齋藤一城です。現在(2025年7月時点)、砕氷艦「しらせ」の艦長を務めて…
海氷の呼び名と役割 海氷とは、海の表面から海中にかけて形成される氷の塊を指します。陸上で降った雪が固まって海に流れ込む氷山とは異なり、海氷は海の上で作られる氷です。海氷にはいくつかの種類があり、生後一年未満の氷を「一年氷…
南極の氷床を融かす暖かい水 ー「南極地域観測第Ⅹ期6か年計画(2022〜2027年)」に参加されていますが、どのような研究を担当しているのですか? 私は南極の氷がなぜ減少しているのかを、海側からの視点で調査しています。近…
見過ごされてきた小型動物性プランクトン ー南極の海で何を調べているのですか? 私たちが注目しているのは、海のプランクトンを手がかりに、炭素がどのように動き、どのような行方をたどるのかということです。南極に限らず、海には多…
70年の歴史が積み上がる、日本の南極建築 南極における建築で一番大切なことは、輸送条件によって建築規模が決まるということです。建築資材は南極観測船「しらせ」で運ばれ、昭和基地の接岸地点まで届けられますが、「しらせ」に積載…
山岳ガイドから越冬隊の隊長へ ―どのような経歴で越冬隊に? 北海道で山岳ガイドをしていました。年間200日くらいお客さんを連れて山に行っていたんですね。ガイドの仕事はやりがいもありましたし楽しかったのですが、山岳ガイドの…
〈話者〉 岡田雅樹(おかだ・まさき)国立極地研究所 情報基盤センター長、宙空圏研究グループ教授。49次越冬隊員、55次夏隊員、58次越冬隊長として南極観測に参加し、磁気圏プラズマ物理学を中心として、オーロラ観測をはじめ、…
60年以上続くモニタリング観測 ―昭和基地ではどのような観測がおこなわれているのですか? 昭和基地では、期間を定めて集中的におこなわれる研究観測だけでなく、地球や南極で起きる自然現象を、定点で長期間にわたってモニタリング…
開かれた資料室 ー極地研にある「極域科学資源センター」とはどういう施設なのですか? 南極や北極で採取した隕石や岩石、生物の資試料を管理したり解析したりする施設です。また、公開資料の作成や研究試料の配分、共同研究のための機…
二次イオンの質量を分析すると時間が見えてくる ーSHRIMPはどういった機器なのでしょうか? 高感度高分解能イオンマイクロプローブという名前の二次イオン質量分析計です。SHRIMP(シュリンプ)という名前は、Sensit…
年に一度開催している「極地研探検」は、極地研の活動や成果を広く伝えるとともに、興味関心を持っていただくためのイベントです。2009年からスタートし、毎年夏から秋頃に東京・立川の極地研で開催しています。参加者は小さいお子様…
#01 月と火星の隕石を見比べてみよう #02 ペンギンとアザラシ、どうして長く潜れる? #03 南極の氷が南極・北極科学館に届くまで