植物のサイズが伝わりにくいので、一円玉を置いてみました。

北極研究者の写真日記。国立極地研究所 北極観測センターの内田雅己准教授が、北極はノルウェー領スバールバル諸島の春から初夏にかけての風景と、そこで取り組む研究を写しとっていく。

内田雅己(うちだ・まさき)
内田雅己(うちだ・まさき) 北極観測センター 生物圏研究グループ 准教授
様々な国々が北極での科学研究の拠点としているノルウェー領スバールバル諸島はニーオルスンで、極域における微生物の有機物分解や氷河後退が陸上生態系に与える影響を調べています。

2024年7月16日:計測

調査地までは、徒歩で30分の距離です。街唯一のメインストリートには歩道があるので、安全に歩けます。この時期、植物はどんどん成長するので、数日間隔で植物のサイズを計測します。

何やら視線を感じ、顔を上げるとトナカイに見られていました。

2024年7月17日:一円玉

植物のサイズが伝わりにくいので、1円玉を横に置いてみました。最近小銭を見る機会が減っていると思いますが、どのくらい小さいか想像してみてください。

2024年7月18日:挑戦

光合成測定の限界に挑戦? 小さな葉を黒いパッキンの中に入れつつ、中央の細い温度センサーにも接触させる必要があります。細長い棒などを使って、適切な位置に葉をセットします。