かつて石炭を運んでいた木製の櫓

北極研究者の写真日記。国立極地研究所 北極観測センターの内田雅己准教授が、北極はノルウェー領スバールバル諸島の春から初夏にかけての風景と、そこで取り組む研究を写しとっていく。

内田雅己(うちだ・まさき)
内田雅己(うちだ・まさき) 北極観測センター 生物圏研究グループ 准教授
様々な国々が北極での科学研究の拠点としているノルウェー領スバールバル諸島はニーオルスンで、極域における微生物の有機物分解や氷河後退が陸上生態系に与える影響を調べています。

2024年7月14日:杭

本日は雨が降っているため、室内作業です。雪がいつ頃溶けるのかや、植物がいつ頃葉を出し、成長するのかを撮影するカメラを設置する杭を作成します。

2024年7月15日:散歩

今日も天気が優れませんでした。空き時間を見つけて、こちらに来て初めて散歩しました。石炭を運んでいた際の木製の櫓を街のあちこちでみることができました。

写真正面奥の氷河から溶け出した水が川を流れています。土砂も一緒に流れてくるため、水の色は濁っています。

人口や旅行客が増えているため、新しい住居やホテルなどが増えています。

こちらも炭鉱に関する施設だったのだと思います。黒く見えるのは石炭です。山の中腹にも石炭を採掘していた際の施設が残っています。寒い中、あの高さまで資材を運んでの建設は大変だったと思います。