ホッキョクグマを目撃したら、112番へ通報する。

北極研究者の写真日記。国立極地研究所 北極観測センターの内田雅己准教授が、北極はノルウェー領スバールバル諸島の春から初夏にかけての風景と、そこで取り組む研究を写しとっていく。

内田雅己(うちだ・まさき)
内田雅己(うちだ・まさき) 北極観測センター 生物圏研究グループ 准教授
様々な国々が北極での科学研究の拠点としているノルウェー領スバールバル諸島はニーオルスンで、極域における微生物の有機物分解や氷河後退が陸上生態系に与える影響を調べています。

2024年7月11日:カオジロガン

今年はカオジロガンが町中で子育てしています。宿舎の裏側によく来ます。多くの雛を連れたペアがいます。こちらでホッキョクギツネを見たことはないので、人や車は多いですがカオジロガンにとっては良い場所なのかもしれません。親の羽の中に入れない雛たちは集まって寝ていました。

2024年7月12日:ムカゴトラノオ

光合成測定装置ですが、葉温異常の原因がわかりました。手持ちの部品で対応できたため、光合成測定を継続できる見込みとなりました。いつものことですが、胃がキリキリと痛みます。ムカゴトラノオが花を咲かせていました。